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落語

「マス養殖の話」

 少し昔になりますが、水産試験場でのお話から。主人公の吉次君は、大学を出て、栃木にある水産試験場に入り、そこでは来る日も来る日も、マスの人工授精をしていた。メスのお腹から卵を取り出しては、バケツに貯め、そこに活きの良いオスのお腹をグイと押す。するてーと、腹の下から精子がピューと出る。出終わったら、バケツの中を丁寧に混ぜる。これをひたすら繰り返す。

「変わった来客」

 ある日、そこに見学者が来ることになった。東京は赤坂に住む日本一の若旦那夫婦とのこと。お二人が那須の別邸に来た際、近所の水産試験場にきたようだ。いつものように吉次君は手際よく、バケツを混ぜていた。その様子を見ていた笑顔の若旦那。後ろ手姿で、「いつもこのお魚はこのように子供を作られているのですね。」と興味深げ。その脇で、人見知りしている内気な雰囲気の若奥さんが、実際に作業をしたいようだったので、吉次君。奥さんにマスのオスを渡し、「こう下腹をクイと押すんだよ。」と言った。そしたら手に取り、オスのお腹をグイと。ピューと出た。「イッツ、インクレディブル」思わず叫んだ若奥さん、その感じを繰り返し手で記憶しているかのようだった。

「朗報」

 この日本一の若旦那夫婦、結婚して数年経つが、なかなか子供が出来なかったらしい。見学を終えて数ヵ月後、やっとご懐妊したと、知らせがあった。あの感触を若奥さんが覚えたことが良かったのか、と吉次君、一人悦に浸った。そして数ヶ月。お子さまが生まれたらしい。

「命名」 

 伝え聞いた話では、若旦那夫婦、それぞれにつけたい名前があって、折り合わない。それで、じゃんけんで勝った方の名前にすることにした。それでじゃんけんをしたところ、アイコであった。「アイコでしょ。」「愛子でしよう。」。お子様のお名前は「愛子さま」。伝え漏れ聞くお話で、事実関係は全くございません。

「本当は男の子が欲しかった」

 男の子の跡取りが欲しかったお二人はどうして女の子になったか、理由を知らない。それは「ヒメマス」の養殖場だったから。

以上、落ちでございます。やはり、間合いや雰囲気がないとうまく落とせませんな。文章だけでは、つまらない気がします。

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