エネルギーの変遷による社会の変化
エネルギーと動力源の変化から起こること (朝礼スピーチネタ)渡辺真人
「再生循環エネルギーから石炭」
人類はつい最近19世紀まで永らく、再生エネルギーで生きてきました。動力は人や家畜の力であり、海上戦闘においては戦艦は手漕ぎ、陸上戦闘は馬だったのです。人類のエネルギー余力は少なくこれ以上大きいものを動かすことが出来なかったのです。19世紀に入り、エネルギー源を石炭にした蒸気機関(外燃機関)が発明されて大きな変化が起こりました。海上では船を蒸気機関で動かし、手漕ぎの戦艦を駆逐したのです。陸上では人類史初の馬より早い乗り物である蒸気機関車が出来ました。この発明でイギリス世界覇権が成立したのです。
「石炭から石油」
20世紀には、エネルギーの主役が石油に移りました。これに伴い、内燃機関が発明され、蒸気機関と比べ、高出力でコンパクトな動力源が出来ました。海上の戦艦はより大きくなり、陸上では馬に変わって戦車が出来、そして乗用車が売り出されたのです。石炭から石油にエネルギーの主役が移ることに合わせて、イギリスから産油大国のアメリカに世界覇権が移りました。
「石油から再生循環エネルギー」
現在、太陽光・風力・地熱の再生エネルギーや原子力等循環エネルギーの開発競争が先進国では始まっています。これらのエネルギー源から作られる電気を貯蔵する電池が今後飛躍的に発展します。動力源は内燃機関からモーターに移るでしょう。この物理学技術競争で世界覇権はどうなるか、これから25年程度で答えが出ると思います。
「ガソリンから電池」
自分の身の回りで大きく変わる例として、クルマが変わると見ています。今のクルマは人1人運ぶために、内燃機関のガソリンエンジン200Kg、それを支える車体500Kg、ガソリンやオイル等の周辺部材で100Kg、その他をまとめて1トンはあリます。これが電池をエネルギー源としてモーターを動かすことで、重量20Kgもあれば、人1人は運べるようになります。贅沢に作っても200Kg程度でしょう。今の若者がクルマに興味が薄いのはこういった変化を本能的に受け止めているからかも知れません。
「内燃機関からモーター」
当然生活は豊かになると思いますが、最も変わるのが武器です。モーターは酸素を必要としないので、戦艦は皆水中に潜り、戦車は軽くて機動性あるボディスーツやロボットに変わっていくと思います。生活面より、軍事面の変化が大きいでしょう。馬で世界帝国を築いたモンゴル帝国から思いをめぐらしています。今後、戦闘を変えてきた新技術はさらに新しい戦闘・戦争の手法を生み出すと思います。人類は変革の時代に差し掛かっているのです。
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コメント
今やガソリンの車ではなく、ハイブリットカーが広まっています。私の祖父もハイブリットカーに乗っています。今後は完全に電気のみの車が出てくると思います。日本で最初に車を設計した人の頭には、電気で動く車がすでにあったみたいです。
投稿: 浦安の新人 | 2009.07.08 01:06