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日本の農業を考える

農業を本当の国際競争産業にする (朝礼スピーチネタ) 渡辺真人

「戦後の農業」
第2次世界大戦終結後、農地解放により多くの農家が自作農になり、地方で豊かになった農家の子息が高校進学や新制大学に行くべく、都会に出ていきました。かくして戦後中流社会が形成されたと見ています。さらに戦後、機械化の推進、農薬の進化、化学肥料、品種改良等の技術革新と生産者米価買い取り機構による、農家の優遇措置に加え、農協による金融制度があり、農地の買い上げも広く行われ、農家は大変豊かになったのです。そして消費社会に組み込まれ格差の少ない日本が出来上がったのです。

「農協の機能不全」
金融の中心である農協から、農家は共同購入制度で安い肥料や燃料を手に入れていました。しかし、農協組織の肥大化で今では世界でもっとも高い肥料を買っています。また農機具メーカーと癒着したため、価格競争の少ない割高な機器を買わなければならなくなりました。そのため価格競争力はそがれ、安い海外品に押されました。その上、農協金融は今世界の株価暴落で大きく焦げ付く可能性が高まっています。戦後の農協機構が制度疲労しています。

「食料自給率の低下」
今、食料自給率の低下が言われています。課題としては輸入飼料による豚・牛・鶏の肥育。後継者不足による耕作放棄地の増加、平均年齢60代後半となった農業従業者の高齢化が上げられます。日本人の米離れ、日本食離れ、生活や買い物の変化と地元の農産物が手に入りにくい仕組みと相まって、自給率は半分以下です。ちなみに冷蔵庫の大型化で実に購入された商品の半分近くが捨てられているレポートまであります。

「農業は今制度が崩壊した」
都会から子供が戻らないので跡継ぎがいない。米だけに頼った競争力のない作物、そして買い手不在の生産品目。近隣で流通しない販売網による農業収入の不足。そのため、米価を保護するため、国は米の減反措置をしていますが、約半分を占める兼業農家は、農業所得は30万円にしか過ぎません。米が高くても収入を農業に頼っていないのが実態です。そのため、減反措置は意味をなしていません。

「農業保護」
フランスでは農家所得の8割は補助金です。米国でも3割です。農業大国のフランスと米国の農業を支えているのはこの補助金なのです。たとえば、農業生産を行うと、ある程度は生活が保証されるようになれば、農業の担い手は増えていくでしょう。さらにドイツのように、環境保全のために補助金を農家に出すことで、限界集落の復元も可能と見ます。農地保全と観光の様々な観点から有効です。農家の所得保証をすることで、若手が就業する道が出来、食料自給率を向上されます。そして減反補助金をなくし、米以外の作物を生産し、直接の補助金で収入保証すれば、品質と価格で海外品に太刀打ちできる農作物がつくられるようになるでしょう。

「個人事業主から法人化」
今、若い人たちは農業に対して興味はあるものの、個人事業者として参加する度胸が不足していると見ています。農家以外の出身の若者が、農業をできるようにすべく、株式会社を中心とした農業法人を立ち上げるべきと思います。この法人に、マーケティングと生産効率を追う手法をもたせ、世界で競争できる会社をつくることを考えています。


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コメント

ありがとうございます。25日には続きのブログが用意されていますので、また是非見てください。

投稿: 渡邊真人 | 2008.10.20 10:55

これからは農業の法人化により、ビジネスとして力をつける必要性は高いように思います。
私の田舎では未だ個人個人が青色申告しながら農家を営んでいますが、燃料の高騰や農作物の売価が低い事に悩まされています。
農協の存在に左右されず、農業法人が直に外食系企業・小売業・大型スーパーと交渉し流通させて行く事が今後の課題ではないでしょうか。
私も近い将来、これらの業界に携わりたいと思っています。

投稿: たいじ | 2008.10.20 10:51

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