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心が感じる絵画

MOMA(ニューヨーク近代美術館)とメトロポリタン美術館から その2

前回のメトロポリタン美術館掲載から2年経ちました。今回はMOMAの印象派を中心にして浮世絵の存在を考えてみます。印象派の画家は日本の浮世絵の影響を大きく受けた人たちです。日本の浮世絵は当時広告機能を持ち、版画と言う表現制限のなかで発展しました。観念的な禅の影響を受け、禅の文化である「輪郭」により、人物の抽象化がみごとに進みました。そして花鳥風月を描く「風景」が印象派画家の心に強く響いたようです。浮世絵の人物画は大変有名なので、風景画について記載します。

「有名な事例;安藤広重」
浮世絵で初めて使った技法、雨が降っている様子を絵画にした例;
庄野(白雨)
 蒲原の「夜の雪」、亀山の「雪晴」、そしてこの庄野の「白雨」の三図は風景最高作です。庄野の宿は石薬師から3里移った宿場です。この庄野の絵では、足早に坂路を下る人の足音と、藪を動かす夕立の音を独特の描写をしており、強い雨を感じます。風に向かっている二人の姿が強く打ち出され、道の草や藪は、グレーを基調として画面を統一しまとめています。絵は相当単純化してあり、実際の景色より印象が深いものであり、雨を世界初で描いた奔放で先進性ある浮世絵です。

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雪が降ったことがない場所に雪を積もらせた例;
蒲原(夜の雪)
 吉原から富士川を越し、蒲原の宿へ進む絵が「夜の雪」です。しんしんと降る雪に、人家も山も埋もれ、深く積もった東海道に通行人三人が描かれています。後期の版では背景がもっと暗いものがありますが、雪景ではこちらの絵が良いと思います。ただ、実際にはこの辺は雪が少なく、この絵に該当する場所は蒲原にはないそうです。このように、広重のこの絵には写実さはありませんが、絵師として創造性がすばらしいと感じます。四季や雨・風雪などの自然、そして昼夜の時間をうまく使い、全体に変化を与えています。東海道筋には雪は少ないなか、蒲原を雪景として描いたのは実景にとらわれずに、創造したまま描いたのでしょう。

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実際の景色を極端にした例;
箱根(湖水図)
 箱根八里と呼ばれ、天下の嶮と言われる箱根は、東海道の難所でした。芦ノ湖畔では、芦ノ湖、富士山、駒ヶ岳等が一望にひらける。その下に街道があり、馬や駕篭、旅人が登っていく姿が見えます
。「湖水図」はその配色と構図の独創性さで西洋画家、特にフランスの印象派に影響を与えました。広重が描いた箱根山はすごい峻岳になっていて、東海道ではもっとも思いきった構図となっています。この構図がとても大胆で、芦ノ湖の深い水面、右上に富士山。遠くは青く、途中は緑のない山々、この中を箱根へ向かう大名行列が描かれています。実際の場所に当たるところには、箱根の成川美術館あたりかと思われますが、実際の山々の風景はもっと穏やかでゆるやかな風景になっていて、異なった景色となっています。

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「影響を受けた印象派」
セザンヌ、ゴッホら多くの印象派画家は広重ら日本の画家の人物像の
極端さに心を奪われたようです。それまでは写真のごとく絵を描いていました。これより先は心に映る姿を描くようになりました。 また人物の極端さだけでなく、風景の斬新さにも影響を受けました。
セザンヌの人物像やマティスの風景画・人物画、ピカソの人物像、マティスの人物像、モネの睡蓮、ルノアールの人物像<。等々。このように印象派以前の西洋になかった人物画や風景画に大きく影響しました。特にセザンヌは葛飾北斎の富士山の影響を大きく受け、生涯にわたり、サント・ビクトワール山を描き続けたそうです。

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セザンヌ

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ゴッホ

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マティス

Pikaso

ピカソ

Matisse

マティス

Mone

モネ

Runo

ルノアール

考察は次回にいたします。


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コメント

絵画を評論する能力はありませんが、無条件に良いものは良いですね。

投稿: 財務工房 | 2008.08.06 05:54

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