円の価値低下について;そこそこの生活は夢?
円の価値低下について(朝礼スピーチネタ)
円とドルの相場レンジはここ7年で20%も変わっていませんが、米国に行って今回痛切に感じたことがあります。それは、日本がデフレをやっている間に米国ではインフレが進行していたことです。円とドルの交換相場はそんなに大きく変動していなくとも、以前米国内1ドルで買えたものが2ドル必要になるようなインフレが進行しているのです。つまり、日本円ベースでは同じ商品・サービスが米国では2倍になったと言うことです。原油原価も米国感覚では1バレル100ドルではなく1バレル50ドルといったところでしょう。
「ドルに対する日本円の価値はピークから半分以下!」
特にニューヨークは物価が高くその金額には驚くものがあります。例にするとシティホテルの朝食では、5年前1500円であったものが今は3000円以上になっていることです。宿泊価格においてもアストリアホテル等で3~4万円/泊であったものが、今は7~8万円/泊になっているのです。結果日本円の価値はピークから半分になってしまったといえます。反対に現在日本に来ている知り合いの海外の人は日本のホテルは綺麗でサービス良く、格安と口を揃えて言っております。
「日本円は世界の中で半値以下」
私はスペインにおいて時間的な比較はないのですが、昨年10月の訪問時、すごいユーロ高と感じていました。スペインの食事代が異様に高額であった理由がいまごろ納得ができたのです。つい先日、日経新聞でも記載されたように海外では確実に物価が上がっているのです。何時もフィリピンに行っている人間に聞いたところ、やはりフィリピンでも、物価はここ数年間に日本円ベースで2倍以上になっていました。つまり日本円は世界の中で半値以下に落ち込んでいます。
「世界の中では日本人は貧乏?」
対ドルの為替円相場が変わらないと安心している間に世界ではインフレが続き、知らぬ間に日本の物価だけが、置いていかれています。ドルの価値が世界で下がっていて、一緒に円も下がっているのです。ひと昔前の1990年代海外に行くと何でも「ただ=無料」みたいに物価が安く感じた時代がありました。しかし、今はどこでもそれなりの価格になってしまったようです。今後日本でもインフレの進行が起こり、それにあわせた個人の給与の向上が発生しないと、世界の中では貧乏になってしまいます。このままでは、個人の海外旅行は厳しいのもとなり、より内向きな国になってしまうでしょう。残念ながら多くの日本人は現在日本全体が沈んでいることに気がついていません。
「中国人の高級商品のまとめ買い」
現在、銀座の百貨店でカメラをぶら下げた中国人の高級商品のまとめ買いが話題になっています。この状況は過去、日本人が米国で起こした以上買い付けの焼き直しと考えます。たとえば、1980年代の日本人農協団体がニューヨークの「Fifthアベニュー(NYCの銀座)の百貨店」でまとめ買いをし、米国に恐れられた日本人の姿と同じです。昔の米国と同じ立場になった日本がこれから10年で米国のような復活が出来るか疑問です。確実なことは現在の日本は世界で最も物価が安い国になっていることです。
「そこそこの生活は幻想」
これ以上円の地位低下があれば、若い人が抱いている「そこそこの生活」は幻想に終わります。これより、皆が必死に勉強し、休まず働き、努力しないと今から20年後は中級国家になります。たとえば食材において、肉も魚も食卓に届かない生活になると言い切れます。日本だけを見ていることは大変危険と思います。
| 固定リンク
「経済・政治・国際(時事)」カテゴリの記事
- 未来のタクシー(2008.07.01)
- 順法精神を壊す法(2008.06.26)
- 常識の変化について(2008.06.09)
- とてつもない日本の底力;5月12日の続き(2008.05.22)
- とてつもない日本の底力(2008.05.15)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/170494/17631679
この記事へのトラックバック一覧です: 円の価値低下について;そこそこの生活は夢?:



コメント
為替は購買力平価説で考えるのが妥当ということでしょうか。
円の価値低下を嘆く気持ちも分かりますが、これだけ輸入依存度の高い国がインフレ局面を迎えずに生活ができるという日本の国力を誇るという見方もあります。
投稿 Y.N | 2008.01.10 13:30