朝礼スピーチネタ;電子マネーについて
朝礼スピーチネタ;電子マネーについて
最近、電子マネーの導入が目覚しく拡大しています。
今週23日、セブン&アイグループの「nanaco」がサービスを開始しました。あわせて27日今日、イオングループの「ワオン」がサービスインをします。
首都圏を見れば、既存の「スイカ」サービス2000万枚に迫る勢いで拡大し、先月関東私鉄連合と東京メトロの「PASMO:パスモ」がサービスを開始しています。
関西圏には「イコカ」と「PiTaPa:ピタパ」があり、交通に関わる電子マネーは実用領域に入りました。
電子マネーと一口に言ってもハード企画で3種、支払い方法で2種類、それぞれに違う思惑があります。まず、非接触ICカードにはハード企画に3種類あり、タイプA(CPUを積まないメモリだけのカード規格)、タイプB(CPUとメモリを積むカード規格、接触型ICカードの仕様に準拠)、タイプC(CPUとメモリを積むカード規格、演算速度重視の独自企画)の企画があり、日本の電子マネーはフェリカと呼ばれるソニーが独自開発したタイプCで出来ています。タイプCはセキュリティ面での課題が1部指摘されていますが、近接型読み取り方式ではこの方法が現在もっとも優れていると言われています。
支払い方法は「プリペイド型」と「ポストペイ型」があります。前述の「ピタパ」を除き、「nanaco」「ワオン」「スイカ」「パスモ」「イコカ」は「プリペイド型」を採用しています。本家の「Edy」もここに含まれます。「ポストペイ型」はお財布携帯に採用されていて「DocomoID,CDMX」「QUICPay」これに「VisaTouch」「Smartplus」等クレジットカードサービスが加わります。「ピタパ」はカードによるオートチャージ機能をもつため、双方機能を持っています。
各カードには思惑があり、「nanaco」はマーケティング重視で顧客動向をつかむことが目的なっています。そのため、初期登録が重要となっています。申し込み手続きが必要(名前、住所、電話番号、メールアドレス、会員サイトへのパスワード記入)で、この煩わしさが今後どのように拡大に影響するか見物です。「ワオン」は同様の考えとは思いますが、まだ詳細を見ていないのでコメントは控えます。交通系は改札口のメンテナンス軽減と切符販売の手間の軽減が主な目的ですが、後発の関東私鉄連合と東京メトロの「パスモ」は「スイカ」に遅れたことや私鉄の自前流通を生かす目的を持って、この電子マネーにマーケティング視点の「現金ポイントサービス」を本格投入して来ました。
電子マネーは情報運用管理者が交通会社やクレジットカード会社となりますが、現金ポイントカードは主な管理者が流通などの販売店が情報運用管理者となります。よって目的は同床異夢となると思います。多くの方々は電子マネーとポイントサービスを一緒に考えてしまいますが、電子マネー導入による運用効率化とマーケティングは別の次元なのです。それゆえ、「nanaco」や「パスモ」はどちらに比重が向かうのか注目しています。
今後は現金ポイントサービスへの影響について考えて見ます。
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コメント
WAON購入してみました。
まだ使用していないですが、
デザインが可愛らしい感じで
気に入っています。
投稿: bcp石川 | 2007.05.07 20:19